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蜂蜜与四叶草台词

蜂蜜与四叶草台词
蜂蜜与四叶草台词

Chapter.1

竹本:六畳、風呂なし、大学まで徒歩十分。築二十五年、家賃三万八千円。壁が薄くて、音は筒抜け。入居者は全員学生。朝日は眩しい、東向き。去年美大に合格して、東京に出てきて学校の周りが畑だらけなのにびっくりして、自分で作った飯がまずくてびっくりして、銭湯の入浴料の高さにびっくりして、課題の多さにびっくりして。でも今はすべて日常。真山先輩。

真山:よ、なんだ、竹本。

竹本:いま、腹いっぱいすか?コロッケあるんすけど。

真山:俺の分もあるの?

竹本:もちろんです。

ルームメート:コロッケ?

竹本:たくさんあるから、みなさんでどうそ。あ、先輩、マヨネーズ持ってます?きらしゃってて。

真山:マヨネーズ?竹本、お前コロッケにまでマヨネーズつけんの

竹本:いけませんか?

真山:ああ、いいけど。あるからもっていく。

竹本:どうもです。

真山:マヨーー、う、すげいりょ。どうしだんだ、このコロッケの山は

竹本:いや、森田先輩はみんなで食えって。

真山:森田さん、あ、帰えってきてる。久しぶりだなあ。この人、12日くらい帰ってこなかったんじゃねえ?

竹本:14日.約半月ですよ。

真山:今回こそどっかで野垂れ死んでじゃないかと。つうか、謎過ぎるんだよ、この人。何もいわずに、いつもフラーと出てってれば、しばらくすると、ボロボロになって帰ってくる。しかも、よくわからんねえみあげ持って。そして毎回、尻ポッテトには謎の札束。なんかどんどん大金になってるし。

竹本:真山先輩、森田先輩っていたいなんのバ?ト?

真山:分からん

竹本:不思議な人ですよね。

真山:そんななまやさしいもんじゃ

ルームメート:早くコロッケ食わして、バ?トの給料前で70円しかないんだよ。

俺、醤油持ってきた。俺、塩持ってきた。

だ、お前はそれ俺んだろう。勝手に。。。

しかし、すげいだなあ。10キロあるんじゃねえ?

この味、駅前の肉屋じゃねえなあ。これは駅ビルの地下だなあ。しかも9時5分前の超投売り

しかし森田さんなぜにコロッケ?あるだけの札束を手にしておきながら、なぜにコロッケ?もっと肉とか肉とか肉とかさ。あの人貧乏の俺たちのことをあざ笑てんだ。

真山:泣くな、長谷川。森田さんの思う都合だ。

竹本:でも、一応気を使ってみたいですよ。カレーとプレン半々だし。

ルームメート:いや、使ってない。たぶん、ぜんぜん。

真山:しかし、何でこの人、自分の部屋で寝ないかね。

竹本:いえ、それは先。。。

森田:これ、みんなで食、その代り、あした九時に起こしておく。

竹本:も。。。森田先輩。明日の朝10時の講義に間に合うようにって。

ルームメート:それでひょっとしてあれか。森田さんは一年の時、1時間だけ授業が足りなくて単位を落としてそのまま卒業しそこなって、二回目の留年に追い込まれだっという。

それだ!森田さん必死だなあ。

その単位確か去年も寝坊で落として、そんで留年したんだって?

竹本:ということは、あした遅刻したら大学7年に?私って責任重大?

ルームメート:1年の授業は朝が早いからね。しかも森田先輩は目覚めしが三つあっても起きないし。いや、六つあっても起きない。これは留年だなあ。

竹本:そんな!みなさん、目覚めしありだけ貸してください

真山:大丈夫だって竹本。大学ってのは8年までお置けらしい

竹本:そういう問題じゃないです。寝坊したら先輩絶対俺の責任にしますよ。そうなったら俺、何にされるか。あ、いやだ。

森田:うるさい。

竹本:え?なんすか。乾杯!なぜそうなるんですか!

------------------------------------------------------------------------------------------- 竹本:9時半!!先輩、森田先輩、起きて、もう9時半ですよ。起きてください先輩、森田先輩。あ、起きた。

森田:や、ありがど、竹本君。目が覚めたから、あど5分寝かせてくれたまえ

竹本:寝ぼけてるのにはきはきしないでください。

真山:終わってるなあ。

竹本:真山先輩、助けでください。森田先輩びくともしないす

真山:うん、森田さんはバ?トのあどは48時間きらい起きないなあ。お前、諦めてもう学校いけ。森田さんの二の前になるぞ。

竹本:そんなことしたら、留年運の以前に俺の大学生活暗黒時代に帰られますよ。森田先輩起きて。

真山:お前この一年、ずっと森田さんに絡まれてだもんね。

森田:やるぞ、竹本。千円です。

竹本:死ぬ死ぬ、俺この人に殺されるわ。

真山:よし、やれるだけ頑張ってみよう。まずは森田さんの大好物のコーヒー牛乳、こいつで血糖値を上げ、脳の働きを活性化。次に、テレビの前で、起こすための努力の証拠をカメラに収める。これで森田さんの呪いの30%はかわせるはず。

竹本:ここまでやっても30%なんですね。

真山:いいから、あど15分呼び続けろう。それでも起きなかったらお前は学校へ行くんだ。俺のキッキングボートを貸してやる。

竹本:え?あの森田さんお手制の?

森田:Happy birthday真山。これ、ほしかってだろう。

真山:先輩、これなんすか。

森田:やら、見れば分かるだろう。キッキングボートさ。

真山:つうか、まさかこれで先月貸した1万チャラにするぎじゃないでしょうね。

森田:ははははは、うん。

竹本:いや、別にあれは。

真山:じゃ、俺は学校へ行くから。

竹本:そんな、ひどいすよ、真山先輩。

真山:ほら、起こせ、あど14分。

竹本:森田先輩起きてください。起きて起きて。ああ、15分経ってる。先輩、留年しても恨まないくださいねえ。

森田:留年?僕は留年

竹本:先輩~ナンバーショットね。

女学生:何、あんたお腹すかせてるの?しかたないなあ。今朝の食べかけの牛肉ソーセージあげるわよ。

はい

真山:森田さん?竹本は?

女子:ちょっと待っだ。ちょっとあんだ、その手輪車、まさかうちの科の台車壊して作ったんじゃないでしょうね。やっぱり、おかげで、うちら胸像手持ちで運んでのよ。この一つ何キログラムと思うの。15キロ15キロ。直すか弁償するか、しなさいよね。

森田:僕のやったのではありません。

真山:そこは見なかったことに。

女子:だれがやったての?

森田:真山君がやりました。

女子:ちょっと真山、あんだがやったの?

真山:ち。。。違う、違いますって。

森田:ぎりぎりセーフ~教室間違えた!!

真山:くそう、久々にやってくれたぜん、森田さん。

花本先生:久しぶりだなあ。真山さんのその叫び

真山:あ、やっと竹本にターゲット移って、去年一年心やせらかだったのに

竹本:じゃこの一年俺は生け贄だったんですか。ひどいすよ、真山先輩

花本先生:真山長いこと森田に絡まれてたなあ。ところで、はぐ、キッキングボートってなんだ。あ、手輪車のことだ。

真山:先生、そこにいる小さい人は。ひょっとして先生の。。娘さん?

花本先生:ほほ、真山君、そんなに留年しちゃいのかなあ。この子は俺の従兄弟の娘。今年からここの学生だ

竹本:あの、俺

真山:俺は真山巧、建築科4年、よろーしーくーね

花本先生:花本はぐみ18歳、趣味は服を作ることと粘土弄り。ちなみに、はぐの父親は長野県県警捜査一課課長、娘溺愛暦18年。滅多なことをすると、闇に葬られるぞ。

竹本:ええと、あ、これ、あの、一緒に食べませんか。い。。。いらないかなあ。

花本先生:お腹すいてるだろう、はぐ。

はぐ:うん。

花本先生:そうか。森田は謎のバ?トね。あ、はぐ、相変わらず豪快だね。可愛いだろう。

はぐ:どうぞ。

真山:あ、どうも。

花本先生:や、桜はもうじき咲くね。暖かくなったし、和むね。本当。

真山:確かに静かでのほほんとして、でも心ちょっとさわさわして。そうだよな。春なんだよな。実際で、なあ、竹本。これが、人が恋に落ちる瞬間を初めて見てしまった。まいたなあ。俺が照れてどうするよ。春ですね。

花本先生:だな~

女学生:何、あんだまだお腹すかせてるの?しかたないなあ。お弁当の残りのかまぼこあげるわよ。はい。

------------------------------------------------------------------------------------------- 森田:あ~

女学生:春ね。だね。

先生:陶芸とは、土との対話。じゃうな、土の声はとても小さくか細い。心を無にし、己とまっすくに向き合ってものだけがその声を聞くことができ。。。

女子:(ね、聞いた、建築科の真山真山?この間の合コンに由美がね。

まだなの?まだって。有名だよ。建築科の真山の噂

え?そんなんだったどうしよう。由美誘ったのは私なのに)

先生:どうしたんだね、山田君。や、や、山田君。

真山:あ、森田さん。

花本先生:よ、森田、コロッケいただいて。

森田:竹本君、起こしてくれてありがとう。これでやっと卒業できる。

竹本:あ、何よりです。

真山:森田さん!!先はよくも

森田:ハハハ、真山、しばらく見えない間にまだ背が伸びたか。青春期?

真山:わけないでしょう。あなたって人は。。。森田さん、もしもし~先輩。どこに行く、森田さん

あ、戻ってきた。

森田:これを持って。これを持って!うん、コロッボックル~

真山:なんだ、あれは。

竹本:先輩、いいかげんにしないと泣かせちゃいますよ。

花本先生:ハハ、コロッボックルか。はぐはなんのかっこうしても可愛いなあ。

山田:なん、なんなの

竹本:僕がまだ小さかった頃、どこへ行くにも一緒だった、あの青い自転車に乗りながら、あるとき、ふと思ったんだ。一度も後ろを振り向かずに、僕はどこまで走れるかなって。あの時、ぼくが試したかったのは、いったい何だったんだろう。

Chapter.2

真山:こ。。。これは。

竹本:ひょっとして

花本先生:うん、森田が昨日置いてたんだよ。

真山やっぱり。森田先輩、はぐちゃんのなんか足型取って何を使うと思い気

竹本:というか、この前だって

森田:これに座れ!!

はぐ:いやー、やーだー、修ちゃん助けて

竹本:かわいそうに

真山:このところ森田さん執拗にはぐちゃんを追い掛け回してだからなあ。

竹本:すべては作品のためなんです。

花本先生:森田のやつ二三日おきに新作を持って現れてたよ。しかしすばらしいなあ、このてき。なんでこの腕を課題に使わない、森田よ。

竹本:先生、はぐちゃんはどうしてるんです。

花本先生:や、すっかり森田のこと怖わがっちゃたね。今奥にこもって作品にストレスをぶつけているよ

竹本:俺、はぐちゃんの作品って見たことないんですけど、見てもいいですか

花本先生:あ、いいぞ。集中してるから、そっとなあ。

竹本:いったいどんなやつ作ってるんだろう。

真山:どれどれ超大作!

花本先生:どうだい、すごい集中力だろう。こんなると思う水も飲まないんだよ。これは横浜に今度出す美術館のロビーに飾るものなんだ。高一のごろからはぐに目をかけてる俺の知人がギャラリーのオーナーしててね。「ぜひはぐみさんにみって」話をもってきてくれたんよ。驚いてるか。そうだなあ。俺もはぐの作るものをみるたびにいつも驚かされる。何もかもがいまにも動き出すそうなんだよ。鳥も花も人も。そのギャラリーのオーナーともよく話すんだ。一度はぐになって、はぐの目で世界を見てみたい。

どんなふうに見えるだろうね。他人をそういう気持ちにさせる。そういうのを才能っていうんだろうね。やっぱりはぐは足型になっても可愛いなあ。

真山:どうした

竹本:はぐちゃんってすごいすね。

真山:あ、俺もちょっと驚いた。

竹本:俺はなんかく、ショックっていうか。俺、なにかしたいと思って美大に入ったけど、将来どこに勤めて、どんなことしたいとか、そんなのまだぜんぜん考えなくて。だからはぐちゃんを見てすごし焦ったっていうか。ほら、森田先輩も好き放題やっているように見えて、実はどこかでものすごい仕事をしてみたいだし。

真山:あの人のことはよく分からん。

竹本:でも、真山先輩だって卒業したら、いまバ?トしてる店舗設計の事務所にそのままさそわれているんでしょう。

真山:理花さんのところか。まあ、まだ分からんけどなあ。おばちゃ、かきあけ一つついかね。

おばちゃん:はい、いいよ。

真山:ほら。な、竹本、お前まだ二年なんだぜ。あせないでなんでもやってみろうよ。少しでも興味あること、かたぽしから手を動かしてみるとあっさり分かることってけっこうあるぜ。

竹本:うす。先輩。

真山:来週あたりこうパーとさ。外で鉄パン焼きパーテ?ーとかしね。はぐちゃんとか、?パートのみんな誘ってさ

竹本:いいすね、やりましょう。

真山:蕎麦のびるぞ。

竹本:うす。いただきます。

------------------------------------------------------------------------------------------- 竹本:ジャース。あれ、はぐちゃん、何してるの。

真山:何?これ。

はぐ:はい。

竹本:はぐノート。

真山:あ、ほしいもの貼ってんだ。

はぐ:うん。

真山:なるほどね。ミュウルに、バック、ワンピース。

竹本:わ、高。女の子のもんでこんなに高いの。こんなに買おうとしてるの。だってすごい値段だよ。真山:バカ、買えないから貼ってんだよ。

竹本:あ、あのう、ごめんね。

旭堂书店:こんにちは、旭堂書店です。コ。。。コロッボックル。いいえ、すみません。?ンタネットであなたによく似た写真を見かけたもので。

竹本と真山:?ンタネット?

旭堂书店:ええと、ここです。このサ?ト。

竹本と真山:森田さんだ!!!あ、この間の茸椅子、そしてこれは一昨日の足型。

真山:しかし、森田さん。あたとすぎるぜ。画面いっぱいにちりばめられた広告ス?ッチ。ワンクッリクでいぐらぐらいぎゃらりはいるだろう。

旭堂书店:まるでトラップです。次のページと思ってクリックすると、50%はcmですもん。

真山:あ、一日で10万ヒット

旭堂书店:ええ、ここはマニ?の间では大人気のサ?トですからね。更新も频繁ですし。隠し部屋もどんどん増えて

竹本:はぐちゃん、しっかり。

真山:森田さん。

森田:俺の守护霊はゲーズさまだ。

真山:先辈、その人また生きてます。さすがというかなんと言うか。どう転んでもお金が付いて回るというか。

森田:邪魔をする。

真山:森田さん。

竹本:森田先辈。

森田:これ、やる。足型のペーパーウェート。

旭堂书店:ほしい。

真山:あぁ~嫌われちゃった。

旭堂书店:あ、あの、その是非売ってください。足型文镇!

はぐ:いた、痛い。

山田:あ、大丈夫。どこも怪我してない。どこか痛いんだったら、保健室に。平気。大丈夫だから。わーすごい!でも、これ、何。

竹本:あ、そうだ。森田さん、鉄板焼きパーテ?ーしませんか。花本先生とか、はぐちゃんとか、?パートの皆で。

森田:俺、今晩からでかすぎ

竹本:今度は、何日ぐらいですか。

森田:多分、一周間。

竹本:じゃ、俺ら待ってますから。じゃ、一周間後に、必ず帰ってきてくださいね。

真山:戻らないほうにA定食なぁ。

竹本:帰って来ますって、绝対。

馨:行くか。

森田:ん。

山田:私、山田亜由美。

はぐ:花本はぐみ。

------------------------------------------------------------------------------------------- 竹本:遅いなぁ、森田先辈。

真山:森田さん、本当に一周間って言ってたっけ。もう、九日目だぞ。

竹本:仕事、長引いてるんですかね。

真山:もう、さ、やっちまうか、パーテ?ー

竹本:いや。でも。

真山:はぐちゃんも来るぜ。

竹本:待ちましょう。先辈。森田さん、何だかんだいて、寂しがりやだし、楽しみにしてるっぽだから、落ち込みますよ。だから、待ちましょう。

真山:お、お。そうだなぁ。

竹本:はい。

真山:森田さんが寂しがりや。ひょっとして竹本って意外大人。大人か。

店员:いらっしゃい~ませ。お客様、なにを

森田:これ、この足にはいるやつくれ

店员:少々お待ちください。こちらになりますが。

森田:いくら。

店员:あの、三万二千円です。お支払いはいかがなさ。。

森田:急いでるんです。そのままください。

店员:あ、ありがとうございました。

花本先生:ん、そか。ちゃんとやれてるみたいだなぁ。绍介してありがたいよ。そう、そう。実はうちの大学に亲戚の子が入ってきたんだ。花本はぐみ。ん。分かってるって。じゃ。ん。もう、夏だなぁ。ま、読んだ会话だか。おれ、ちゃんとやれてるかな。な。原田。

竹本:森田先辈、いつ、帰って来るでしょうね。

真山:もう、いいから。肉食うぜ。肉。カロリー不足も深刻だし。先辈。

森田:竹本、鉄板焼きパーテ?ー终わっちゃった。

竹本:やってませんよ。先辈を待ってたんですよ。お疲れ様でした。

森田:これ、お土産。

竹本:先辈、肉買ってきてくれたんですか。牛肉一キロ680円。粘りましたね。さすが、先辈。でも、皆喜びましよ。俺もうれしいす。

真山:ひょっとして、やつら、信頼関系で结ばれてる。

竹本:何ですか。

山田:じゃ、また。

はぐ:ん。

真山:相当嫌われてんなぁ

竹本:先辈。

森田:やる

はぐ:ミュールだ。ピンクのラメラメのミュールだ。可爱い。うれしい。

竹本と真山:も。。。森田さん。

はぐ:修ちゃん、修ちゃん、はぐ、ミュールもらったの。

竹本と真山:森田さん、しっかり。

竹本:ね、

真山:寝てる。どうする。

竹本:とりあえず、俺、?パートに戻って、先辈を布団に寝かせてきます。なんか色悪いし、多分もう48時間ぐらい起きないと思うし。真山先辈、鉄板やきは森田さんの起きてからで、

真山:え、分かってる。

竹本:じゃ

真山:竹本、お前って本当いいやつだなぁ。今まで、さんざんひどい目に合わされてきたっつうのに、おれ、なんか実家のサブを思い出しちゃったよ

はぐ:ピンクなミューる。可爱いミュール。

花本先生:そうか。森田か。しかし、そんな懐かしいサンダルどこで探してきたんだなぁ。俺は学生のごろ、ヤンキーの女子がはいたっけ。そういうの。

真山:あ、あのミュール。森田さん、あれいったいいくらしたんですか。

竹本:重、肉だけでもゼミの冷蔵库に入れてくればよかったなぁ。先辈、はぐちゃん、すごい喜んでましたね。きっと、ホームページの件も許してくれますよ。きっと、なんか、あのサンダルもすごく似合ってだし。それに、本当、すごく喜んでた。あれ、なんで、おれ、なんか。痛い。でも、なんで、胃が痛いんだ。なんか変なもんでも食ったっけ。もしかして、腹の减り。重、のろのろしてたら、どんどん重くなってきた。急がないと、森田さんなんか急に重くなって、ひょっとして、子泣き爷。

Chapter.3

森田:蝉と铃虫が一绪に鸣いている。しかも、夜の十时に。いま、夏なのか、秋なのか。どちなんだ。竹本:蝉って、こんなに夜遅くまで鸣いてましたっけ。

真山:ていうか、夏ってもう终わりなの。俺まだどこにも行ってないんだけど。学生生活の最后の夏休みなら。

竹本:もう、一ヶ月近くなりますね。

真山:なにが。

竹本:はぐちゃんが実家に戻ってから。

真山:はぐちゃんの実家って长野だっけなぁ。

森田:お土产、何买って来てくれるんだろう。

真山:长野なら、野沢菜(のざわな)とか。

竹本:荞麦とか。

竹本:局番は0263.

真山:谁からだ。

竹本:はい。

はぐ:もしもし。

竹本:はぐちゃん。いや、大丈夫。今、銭汤帰りだし。

真山:あまい。

竹本:そ。

真山:甘酸っぱいよ。竹本。

竹本:お土产。

はぐ:そう。野沢菜と荞麦。どっちがいいか修ちゃん先生が闻けって。

竹本:先辈お土産、野沢菜と荞麦どっちがいいかって。

真山と森田:肉。

はぐ:肉だって。

花本先生:荞麦决定。

竹本:明日帰るから、夜皆で荞麦食い来いって。

真山と森田:え。荞麦。

竹本:でも、そうか。明日、帰ってくるのか。

はぐ:もしもし。

竹本:电话の声を聞いたのは初めてだった。なんか、耳がいつまでもくすぐったいような

真山:はい。

竹本:あれ、なんでしたっけ。真山さんの、その、着メロ。

竹本:確か映画の。そうだ。ムーンリバーだ。

竹本:真山さん、今の曲って。

真山:竹本、悪い。これ、持ってといて。

竹本:は。

真山:じゃ。

竹本:どうしたんだろう。真山さん。

森田:女だよ。

竹本:え。真山さん彼女いったんですか。森田さん、知ってるんですか。森田さん。

------------------------------------------------------------------------------------------- 竹本:真山先辈。あのう、今夜の荞麦パー。森田さん、何やってんですか。

森田:电気代節約しようと思って、

竹本:だからって、人の部屋を使い放題がしなくても。ゲーム机まで持ち込んで、人としてどうなんで

すか。それ。ていうか。死にますよ。クーラーと扇风机つけたまま寝ちゃ。冻死ですよ。冻死。

森田:あ、暖かい空気。

竹本:大丈夫ですか。風引いたんじゃないですか。今夜の荞麦パーテ?ー行けますか。

森田:行く。久しぶりにあいつの颜が見たい。それと、新しい写真を撮らないと、ホームページの更新が。

竹本:ホームページの心配かい。

竹本:たく。森田さんは。真山さんも帰ってきてないし。荞麦パーテ?ーどうしよう。

竹本:あ。こちだ。

馨:忍。急な依頼が入った、手を貸してくれないか。

森田:でも、俺は荞麦パーテ?ーが

馨:纳期はあさって十19時、期限内にあげてくれれば、即金で払うぞ。

森田:やらせていただきます。

馨:なんだ。風邪か。

森田:平気。

馨:246は工事で渋滞と。仕方ない、驹沢通りを回るか。忍、今のうちに眠っとけ。あさってまで、かなりきついから。

------------------------------------------------------------------------------------------- 花本:で、竹本一人だけ?

竹本:すみません、皆どっか行っちゃって

花本:全然OK。じゃ、お宝は三人で山分けっちゅうことで。

竹本:あ、すばらしい香り。

竹本:うまい。

花本:やっぱり、牛タンは炭だね。窓と换気扇全開で。

花本:はぐ、野菜と肉は

はぐ:二対一。

花本:そ、野菜も食べる。

竹本:先生とはぐちゃんって仲良しですね。

花本:ま、生まれたときから見てるし。父亲の変わりに运动会とかにも出てたなだからから、もう半分は育てたつまりっていうか。娘みたいもんつうか。

竹本:ここがはぐちゃんの部屋。

はぐ:そう。

花本:全然聞いてない。

はぐ:壁が全部本。

はぐ:修ちゃん本大好き。

竹本:この椅子はなんでくっ付いてる

はぐ:ここで寝てるから。

竹本:ベットだったんだ。これ。

竹本:このドレトの人形たちは。

はぐ:Jennyちゃん。

はぐ:子供の顷、修ちゃんと父さんが买ってくれた。服ははぐが作った。

竹本:そうなんだ。器用だな。

竹本:でも、このデザ?ンはいったい。

はぐ:簡単だよ、作る。

竹本:俺。

はぐ:ちょっと待ってて。

竹本:睫長い。頬に影が落ちている。なんか俺今すごい楽しいかも。大の大人が女の子と人形游びっちゅうのもなんだけど。男でも作れないような豪快な粘土像を作ると思ったら、同じその手で、こんな小さな人形の服作ったりするなんて、女の子らしいところがあるんだ。

はぐ:出来た。縄文人。

竹本:それ、布切っただけじゃ。

はぐ:原始人。

竹本:前言撤回。

はぐ:出来た服はここ。

竹本:それは。

はぐ:箪笥。

竹本:箪笥って。テ?シューの箱じゃない。

竹本:もしかして、道具を使って、物作るのを、苦手。

竹本:箪笥、俺が作ってあげようか。

はぐ:本当、作れる。

竹本:ま、一応建筑科だし、模型作るの惯れてるし、どうなのがいい。重ねられて戸が付いたやつとか。はぐ:これ。

竹本:ロココちょう。

花本:竹本のやつ、いつまでいるつもりだ。全くまだ帰らないつもりか。しかし、さっきまで騒がしかったのに、やけに静かだな。まさか。竹本、手前たたっ切る。

竹本:ロココ。

花本:そういうことか。すまん、竹本。お前を一瞬でも疑ったりして。

竹本:ベルサ?ユ。

花本:本当にすまない。せめてももの偿いとして、材料費だけは俺が出そう。

はぐ:ベルサ?ユ。

------------------------------------------------------------------------------------------- 竹本:太阳が眩しい。ありえない。なんで俺こんなに頑張ってるんだ。

女:夏目漱石の「こころ」で。

竹本:え?ロココ?

女:な、な、何。

竹本:あ、いいえ、すみません。あ、だめだ。花本亲子のロココ波状攻撃が頭から、離れない。

竹本:あれ、真山さん。

真山:じゃあ、様子を見て、何かあったら、携帯で。

理花:え、もし椅子を借りなきゃいけなくなったら、私、午後またここに来るわ。その時は手伝ってもらいたいから、电话します。

真山:分かりました。

竹本:女の人。

女1:ね、あれ、真山さん。今度年上か。しかも女の子に送られて学校にタクシーで横付け。

女2:もろ、朝帰り。やってくれるね。

真山:よ。

竹本:真山さん、今の。

山田:真山。なんだ、あの人と切れてなかったわけ。早く决着をつけなさいよ。

真山:山田。

山田:つうか、何人の女の子泣かせりゃ気が済むの。あんたって男は。

真山:お前に口を出される筋合がない。

山田:あるわよ。そりゃ、不毛な恋を贯こうがなんだろうか、あなたの胜手だろう。けどね。ふらふらコンパに现れては女の子をお持ち帰りするの、やめてよね。别の大学にいったあたしの友達からガンガン問い合わせが来てんのよ。

真山:痛い。

山田:痛いのはあんたよ。

真山:何撮ってんすか。

山田:何撮ってんのよ。

森田:买っちゃった。432万画素。

山田:ちょっと、何撮ってんのよ。

森田:はははは、山田、久しぶりだなあ。太郎元気だか。

山田さんは一年生のごろ、実家の愛犬太郎のダ?エットのため、毎朝学校までの6キロの道の量ランニングして通い、愛称鉄人としてみんなに親しまれておりました。

山田:话を逸らすな。

森田:先辈に向かって、その口の聞き方は何を。

山田:先辈じゃなくても、同级生です。

森田:いつの间にか、そんな憎らしい子になっちゃったのは、お母さんはそんな子に育てた覚えはありません。

山田:谁がお母さんじゃ。

竹本:森田さん。

山田:しまった。逃げられた。真山のバカ。

竹本:森田さん、大丈夫かなあ。あ、杖。あれ、あの人。どうしてここに。

花本:理花、久しぶりだなあ。

理花:ごめんなさい。急に电话して。

花本:いや、全然ok。元気だったな。

理花:ぼちぼちよ。花本君は。

花本:仕事のほう、どう。体、大丈夫?

理花:具合はともかく、こんな忙しいのに、立っていると、右手しかすかえないのは、不便だわ。メモ一つとれないもの、いやね。

花本:まあ、あまり無理をすんなよ。何といっても無理か

理花:ありがとう。あ、でも、真山君がいてくれて、かなり助けてるのよ。

花本:役に立てる?

理花:え、とても。

花本:なら、いいんだ。気になってたんだ。绍介したのは俺だから。

理花:仕事が丁寧なのはもちろんだけど、機転がきくし、飲み込みが早いし、まだ22なのに、小ずるいところがあるし、人のあしらいがうまいところも助かてるわ。

花本:それは、褒めてるのか。

理花:そうよ。一绪に仕事をするには、本当に頼りになるタ?プだわ。

花本:そうか。で、なんだっけ。撮影に使う椅子が要るんだっけ。

理花:そう。二三日でいいの。

------------------------------------------------------------------------------------------- 竹本:あの人、谁なんだろう。先生ともよさげだったし。あ、何見てるの、はぐチャン。

はぐ:修ちゃん先生と食べようと思って。

竹本:あ、でも、先生のところ、お客さんきてたから、今すぐは食べられないんじゃないかな。

はぐ:お客さん?

竹本:はぐちゃん、もしかして、すごくお腹が减ってる?どう?おいしい?

はぐ:すごく。

竹本:そういえば、はぐちゃんが友达といるとこ見たことないな。はぐちゃん?

はぐ:お腹が、痛いかも。

竹本:あ、どうしたの。ちょっと待って、はぐちゃん。

花本:すぐによくなるから。ちょっと寝てろう。な。

竹本:先生。これ。

花本:あ、すまん。

竹本:はぐちゃん、平気すか。

花本:安静すれば、大丈夫だよ。

竹本:そうですか。先生、先ここにいた女の人。

花本:ん?理花のこと?

竹本:すごくきれいな人だね。

花本:はは。言っとくよ。

竹本:真山さんの彼女なんですか。あ、あの、だって、森田さんが真山さんに彼女がいるって言ってて、そんでもって电话来て、真山さん帰って来なくて、そしたら朝真山さんがさっきの女の人とタクシーで学校まで来て、あのう。

花本:お前が思ってる関係じゃないよ。それはそうと、はい、はぐの人形の作る家具の材料と道具、思いつく限り買っといたから。半円形のコンパス~~あどいい接着剤があってね

竹本:ロココ。

------------------------------------------------------------------------------------------- 山田:どうしていつも都合が悪くなると逃げるの?

真山:お前が追っかけてくるからだ。

山田:あなたがいつも逃げるからでしょう。そうしてそうやってはぐらかすの?あんたがいつも逃げるからでしょう。いっつもそうやってはぐらかすの?就職どうするの?このままあの人の事務所に居つくの?どうしてあの人にちゃんと「好きだ」って伝えないの?そうやって、何も答え出さないで、なんとなくなんとなくで、ふらふらながれていくの?

真山:あのさ、何で俺なんだ?お前がいくら俺に腹を立てても、俺はたぶん変わらないよ。お前が他の男、探したほうが全然早いよ。もう、俺をみんの、やめろ。はい、すぐ行きます。じゃあ、俺、仕事入ってから。

山田:ばか。真山のばか。

真山:椅子の捆包终わりました。

理花:ありがとう。

真山:俺も行ったほうがいいですよね。

理花:いいえ、いいわ。

真山:でも、椅子もあるし。

理花:现场でスタッフを呼ぶ。大丈夫。三日も拘束して、ごめんなさい。でも、助かったわ。ありがとう。また連絡します。じゃ。

山田:一度も口にしなかったのに、真山が私の気持ちに気がついていたように、あの人もすでに気づいていて。答えられずにいるのだとしたら、彼の恋もまた叶うことなどないのかもしれない。そんなことを思ったら、また涙が止まらなくなった。なによ。。。

森田:早く水分取らなきゃ。そんなに体から水だしたら、干からびちまうぞ。

山田:真山はバカよ、外面ばっかよくて、他人にいいところばっか見せたくて、取り扱えなくなったら、

いつも怖くなって逃げ出して、あの人だってどうせい自分で手に入れないって、勝手に決め付ける。格好悪くなるのが怖くて、何もできないんだわ。バカよ。大バカよ。

森田:分からん。そこまでバカと分かっていて、何で真山が好きなんだ?

山田:そんなの私が聞きたいくらいよ!分からないんだもん。もうずっと好きで、好きなのに、でも、真山の悪いことしか浮かんでこなくて、でも、声とか聞きたいし、手とか触りたいって、思うんだもん。森田:そっか、すげいなお前。

山田:え?

森田:恋してんだな、恋。

山田:何冷静に観察してんのよ。いまさら何よ

Chapter.4

真山:何でなんだろう。俺はそれまでずっと大人になった女は自分のために歌を歌ったりなんてしないだろうと思っていた。ああそうか仕事完バケしてんだって?毛布?それはいつかビデオで見た古い映画で流れた曲で、ほんの少しでも身動きしたら、消えてしまいそうなその声に。息をつめて耳を済ました山田:どうして好きって言わないの

真山:もう俺を見んのやめろ

山田:みえてんのよ、バカっ

真山:森田さん!!はい、え?今来てるんすか。

理花:そうなの。よかった、つかまって。椅子を返しにきたのよ。

真山:運びます。資料室でいいっすか

理花:お願いします。それでこれを塚本先生に。よろしく伝えてください。私は花本君の所へ寄ってわ真山:理花さん、あの

理花:この間はありがとう。おかげで当分は大丈夫。卒製がんばって。それじゃ

花本先生:じゃ、式に来ないのか。

理花:ええ、これを今日子に頼んでいいかしら。カードと一緒に渡してほしいの

花本先生:わかった

理花:不思議だわ。花本君がここの先生になるなんて。こうして座って目の前に花本君がいて話してるとあれからもう何年も経ったなんて本当に思えなくなる。この部屋の日差しとか、匂いとかも何も変わってない。まだみんなここにいるような気がしてくる。

花本先生:うん、そうだな。なあ、理花、これからどうすんだ

理花:さあ、まだ決めてないけど

花本先生:あれ、待ってんじゃないのか

真山:出かけるんすか

理花:ええ、花本君が乗せてってくれるって言うから。壁紙の見本帳の新しいの取りにいってくるわ。ああ、それと言い忘れてたけれど、先月一緒に仕事した?ートクラフトの浅いさんがサッカーのチケット取れたって。連絡するって言ってたわ。気に入られたみたい。行ってくるといいわ

花本先生:いいのか?そっちの会社に取られちまうんじゃないか。

理花:その時はその時。選択肢は広いほうがいいでしょ。大事なことは自分で選ぶことだから。

森田:よ、失恋番長

山田:どれが失恋番長じゃー

森田:パンツ、ちょっと子供っぽいぞ

山田:ああああ~~~~

森田:バトラッシュルーベンスの絵だよ

男学生:あ、魂が。バカ、戻せ!早く!鉄人の経歴に傷が

学生たち:じゃあ、中野のボーリング場な。うっそ。遠いじゃん。そのあど飲むの?

ね、ね、滝口君くるって。あったりまえじゃん。

店員:はい、240円のおつりね

はぐ:ども

学生たち:あ、花本さんも来る?こーゆーの、いつも来ないからさ。

あ、でもほら、花本さんは作品作んないといけないんだよね。

そうだね。でってこの間の美術館用の作品新聞とか載ってたし。すごいよね。今度は四季展なんでしょでって高沢教授とかも嬉しそうに言ってたもん。「花本の邪魔だけはしてくれるなよ」って。あんまりしゃべんないし、かわってるよね。

そうそう。だいたいさ、コンパとか興味ないっしょ。

四季展に出すなら抽象tぽいものはだめ。傾向としてはー若いうちに海外に出て凱旋ってほうがはくがつくぞ。次回作はいつ頃かんせいだね

じゃ、そろそろ行こうか。そだね。花本さんじゃねー。ごめんね。じゃ、お先に。

(花本さん作品作んないといけないんだよね。取材のオフ?ーが来取るんだがね。花本さんでさー在学中に本多賞。変わってるよね。個展を開ける作品数をー。ヨーロッパに留学して)

花本先生:大丈夫だよ、はぐ。自由に作っていいんだよ。はぐが思ったことを感じたことを形にすればいいんだ。

はぐ:修ちゃん~

森田:いた!コロボックル発見!髪形よし。土俵準備ok。シッポOK。ネズミシューズよし。君は今日からネズミーマウスー一号。さあ、ここにのばって戦いとれ!マウスー一号?どうしたお前。壊れちゃったのか。どうしたんだこの傷。

竹本:森田さん、はぐちゃん、どうしたんすか

森田:た。。。竹本、マウスー一号は動かない

竹本:はぐちゃんどうしたの。森田さんまさかまたいじめたんじゃないでしょうね。

森田:バ、バカいうな、俺はただ

竹本:ただ?何です

竹本と森田:はぐちゃんマウスー一号?

竹本:はぐちゃん、ちょっとがまんだよ。

森田:あ、そうど。おれもいくなきゃ

竹本:大丈夫だよ。大丈夫。全部吐いちゃいな

森田:いない。マウスー一号と竹本。

おっちゃ:くおらっ森田!資材室の木材彫り逃げしたのはお前じゃろ

森田:おっちゃん、今はそれどころじゃ

おっちゃ:何かマウスー一号だ。真面目に話を聞きせっかくの才能をただぎゃぎゃとたりなかしよう

竹本:花本先生後20分くらいでつくっていってたんで。もう少し寝かせてていいですか

医者:いいわよ。彼女も大変ね。今月に入ってもう3回目

竹本:え?そんなに?なんで

医者:簡単に言えばストレスね。もともと体もあまり丈夫ではないそうだし、これだけ周囲の期待を背負って自分のペースを守るのは並大抵のことじゃないわ。それをフォローするのがまわりの大人の役目でもあるけれど、そうやって大事にされているさまをまのあたりにしつづけることはほかの学生たちにとっては。敬遠する人もいるだろうし、みんなおもやもやの標的にされることだあって起こりえるわ

竹本:そんな。はぐチャンを見て少し焦ったっていうか

医者:でもまあ、それでもこの子は幸せ者だと思うわ。見守ってくれる人たちもこうしてそばにいるわけだし。

花本先生:すみません、佐藤先生、遅くなってしまって申し訳ない、ご迷惑かけしました。

医者:いいえ、仕事ですし

花本先生:はぐ、大丈夫か、起きれるか。それじゃどうも、竹本もありがとうな

竹本:いえ

花本先生:よく話すんだ。一度はぐになってはぐの目で世界を見てみたい。どんなふうに見えるんだろうってね。

竹本:はぐちゃんの目で見た月と俺の見る月は違うのだろうか

はぐ:修ちゃん

花本先生:なんだい、はぐ

はぐ:ごめんね。

花本先生:ほら、はぐ、お前の好きな低くてでっかいお月さんだぞ。きれいだな、なあ、はぐ。

---------------------------------------------------------------------------------------

竹本:五月病というものがあるが、それでいうならこの気分はたぶん12月病。なんでかは解らないのだけれど。あせるのだ。この色とりとりの電飾や鈴の音は「お前は今幸せか。居場所はあるのか」そう問い詰められてるような気分になるから。ああ、しっかりしろ、俺。ガキじゃないんだから。でも

森田:メリークリスマス

竹本:も。。。森田さん

森田:?デュー

竹本:クリスマス会のお知らせ?

真山:え?クリスマス会?何で22にもなってお友達とクリスマス会しなきゃなんないんすか。しかも?ブに。俺はもちょっとこう有意義に。森田さん

花本先生:ああ、来たよ、森田。わざわざサンタの衣装着て。しかもなぜかこれ、場所この部屋になってんだよなあ。

真山と竹本:あ、本当だ。

花本先生:しかし「お菓子は持参」だの、「プレゼント交換用の品持参」だの。どうしてあの男は

いつまでも子供っぽいっつか。でもーー

はぐ:わー、クリスマス会だ

花本先生:はぐが喜んでるから。まあ、いいか。なんてね。

山田:クリスマス会?そうね、24日の夜はまだ何も決めてないけど。やっぱだめだ。まやまもくるんでしょ。きっと。私が行くといやがるわ。だからわたし。。。どうしたの

森田:恋の香り。かがせてくれよ、恋の香り。なんていい匂いなんだ

皆:一本~鉄人の一本です。鉄人万歳。鉄人最高。鉄人万歳

------------------------------------------------------------------------------------------- はぐ:一万円、一万円。修ちゃんのくれた一万円。はぐ何食べようかな

竹本:全部で七人だろう。適当に膨らんで。クリスマスっぽくて。なんかあんま思いつかないな

はぐ:クリスマス、あんまり楽しくない

竹本:え?そんなことないよ。ごめんごめん。ボーっとしちゃって。うん、そうなんだ。本当はあんま好きじゃない。クリスマス、うちは二人暮らしてお袋は看護婦だったから、クリスマスは毎年小児病棟のクリスマス会に混ぜてもらってたんだ。でも病院のクリスマスってみんな明るくてもやっぱりどこか独自の空気があって。なんていうか。

(遅くなってごめんな、菜緒。パパ)

お母さん:はい、祐太

竹本:あのね、お母さん

お母さん:あ、ちょっとごめんね。

竹本:だからクリスマスっていうと、自動的に消毒液のにおいが浮かぶっつか。違う。あの時鼻の奥が

つんとするのはきっと、たぶん

はぐ:あ、大きなハム。ハム好き?チーズは?とりのももは?何がすき?何が食べたい?のりまきとか竹本:あ、もしかして、気を使われている

はぐ:ええと、それから、それから

竹本:よし、がんがん早く買ってパーテ?ーの用意しようか。

はぐ:うん。

竹本:そうだ。はぐちゃんスパゲテ?好き?

はぐ:大好き

------------------------------------------------------------------------------------------- 理花:ごめんなさい。待たせちゃって。真山君。

真山:あそこにあるのを花本先生の車ですよね。出かけるんですか。

理花:ええ、どうしたの急に

真山:仕事してると思ったから、差し入れです。よかったら車の中で

理花:ごめんなさい。遅くなって。

花本先生:いや、大丈夫。なんだい、その紙袋。コーヒーの匂いだね。

理花:真山君が持ってきてくれたの。あら、ステンレスのサーモマグに入ってる。まだ熱いわ。花本君もどう

花本先生:それじゃあ行きますか

------------------------------------------------------------------------------------------- 皆:メリークリスマス!

森田:これ、すごくいい

山田:考えたわね。

友達:あのさ、妹も一緒にいい?

山田:て、このコロッケの山は何?どうするの?コロッケばっかこんな

森田:怒るなよ。ほら、キャベツ2個持ってきたし。

山田:はあ?キャベツ?仕方ないわね、じゃあ

竹本:山田さんサラダか何か作ってくれるんすか

山田:これでよしっと。うん

竹本:男の料理じゃん。

皆:それじゃまず乾杯

竹本:うまいすね、これ

森田:あ、真山

真山:はい、差し入れ

森田:きてくれたんだね。ふられた?

真山:あれ、山田もきてたのか

山田:何よ。いちゃ悪い?

真山:いや、よいです。全然悪くないです。つうか、そういう飲み方止しなさい。よ、ちょっと横になって

山田:なによう、真山のバカ。もっと飲めるんにゃ。

真山:美脚?いや、大丈夫。君らもきっと大人になったらこういう足にあれるから。な。なんであんたまで泣く!そっちは笑な!!まさに地獄絵図。くるんじゃなかった。

真山:理花さんは

花本先生:旦那のとこ

真山:そうすか。

花本先生:そっか。真山お前、全部知ってんのか。理花が話した

真山:いえ、でも、少しずつ。あそこ行くようになって一年半ですから。

花本先生:そっか。なあ、真山

はぐ:あ、修ちゃんだ。あ、ケーキだ。

花本先生:ま、ケーキでもくおうか

真山:はい

花本先生:さてと、そろそれ日付けもかわりそうだし。女子供だけでも送ってくるとしようかね。ええと、そのこは家どこだ

真山:あ、こいつは久保の教習所の向かいです。コンビにの横の酒屋なんですけど。山田酒で。すみません、よろしくお願いします。

花本先生:じゃ真山、悪いけど、軽く片つけてカギかけといてくれな。

真山:分かりました。

花本先生:じゃ

森田:真山

真山:なんすか。起きてたんですか

森田:飲もう

真山:またあもう、飲めないくせに

森田:フフだってこいつ笑ってるぞ

真山:にゃけた寝顔さらしやがって。きっと楽しい夢でも見てるんだろうよ

森田:何か憎らしいな。こいつね

竹本:できた。

はぐ:見て、キラキラ

竹本:メリークリスマス。

はぐ:とっても、とっても。きれいだね。

Chapter.5

お母さん:お正月どうするの?帰っておいで

竹本:夏もその前の冬もバ?トだとか課題だとかいって帰らなかった。まだ熊谷か。あど一時間か。ふるさとへの道は微妙な距離感がいつもじゃまをするそれはまるで

看護婦:あら、祐ちゃん。

竹本:どうも。おひさしぶり。

看護婦:本当よ。もっとちょくちょく顔見せにきなさいよ。元気だった?学校はどう。一人暮らしなれた?

竹本:あ、まあ、あの、母は

看護婦:それは昨夜過労で倒れちゃって。年末年始で人手が足りなくて無茶してたからね。今はかずさんは家で看病してるはずよ。

竹本:そうすか。かずさんが

看護婦:もしかしてあんだかずさんがいやで帰ってこないとかいうんじゃないでしょうね。ちゃんと話はしたんの?かずさん、あれでなかなかいい人なのよ。声でかいし、足もくさいけど。でも心根はいいのよ。そうよ、あんたちゃんと話をしてみなさい。

竹本:いや、別にいやなんかじゃ全然ないっす。なんかhpが半分になった気が。父が病気で死んだのは俺がまだ小学生の時だった。父は体が弱く、背が高くて、痩せぽっちで、手が大きくて、そして優しく笑う人だった。最後の夜、病院で大きいけど細い父の手が信じられない強さで俺の手を握った。「お母さんを、頼む。」あの手の温もりと強さがどうしても忘れられなかった。お母さんを助けなくちゃ。二人で幸せにならなくちゃ。まじめに勉強して、お金を稼いで、地元で就職していつか二人で住む家を

買って。そして、高2の終わり「初めまして,合田加寿夫です。」母が連れてきた人は、父とは全く逆のタ?プで。俺はその岩のようにごつごつした手をに握った時、ぼんやりと思った。あぁ,母は今度は、丈夫な人を選んたんだと。

お母さん:もうお母さんのことばかり考えなくていいのよ。自分のことを考えていいのよ。

竹本:そう言われて初めて俺は自分の中身が空っぽなのに気がついた。それまでは,僕が母の面倒をみなくちゃと言う言葉で、いろんな物を目かくしてきたのだ。急にもう好きにしていいと自由にされることによって、いまさら何にもならない自分といきなり向きわなければならなくなってしまったのだ。自分に何の取り柄があるかも分からなかったが,ただ一つ、手で物を作るのことは好きだと思えた。それだけを頼りに、家を出た。この工場、変わらないんだな。川が汚れるからとハハはいやがったが、夕暮れになると灯がともるあの山を覆う鉛工場が父と僕は好きだった。

かずさん:おもしろれな~今、手がこんなになってたぞ。

竹本:か。。。かずさん。お久しぶりです。でもなんでここに

かずさん:いや、なかなか来ないし、電話は通じねし。したら、美津さんがここにいるんじゃないかって。久しぶりだな。ちょっとよってかない。何年ぶりだなあ。パッテ?ングセンターなんて。ほら、好きなだけ打て

(もしかしてあんだかずさんがいやで帰ってこないとか)

竹本:図星だった。俺はこの人がちょっと苦手だ。

かずさん:悪い悪い。次はちゃんと前へ飛ばすから。

竹本:がさつで、でも優しくて。眩しすぎる。かなわないと思ってしまうほどに。でもいつかきっと

竹本:前言撤回。かなり苦手だ。

かずさん:な、どうして帰ってこない。俺がいるからか

竹本:こういうところも苦手だ。

かずさん:お前さんが帰らんと美津さんが寂しがる。そうすると俺もつらい。

竹本:寂しがる?かずさんがいるのに

かずさん:だれも誰かの代わりにはなれん。俺も最初は亡くなった旦那さんの代わりに美津さんを幸せにしろうと思った。でも、それじゃあうまくいかなかった。俺は祐一さんの代わりにはなれなかったんだ。家族に替えはきかないんだと思い知った。だから、俺は俺でがんばって美津さんのそばにい続けるしかないって思った。ええと、だから、お前さんもお前さんの持ち場でがんばってほしいというか

竹本:僕はこの人が苦手で。僕はいつも言葉を選んで選んでは口をつぐんでしまうのに。この人はこんなにたどたどしくてもカツコ悪くても一生懸命言葉を尽くして気持ちを伝えて、あっという間に、母をさらって行ってしまった。だから

かずさん:だから、その、なんつうか。もっとちょくちょく帰って来い。ホームラン

竹本:初めて見た

かずさん:何じゃん、この音。ホームランだぞ。

竹本:すげい腰くだけ。さむい、さむい音がする。枕元にはかずさんが揃えたのであろう。品品がきっちりぴっちり並べてあって。きっとこれがかずさんの言った?頑張って側にい続ける?ということなのだろう。

お母さん:また大きくなった

竹本:そうかな。母さんのほうが

お母さん:やっと顔が見れた

竹本:母はそれきり何も言わず。あとはただただ僕の手をの握り続けるばかりだった。

お父さん:お母さんは頼む

竹本:どうしよう。あんなに約束したのに。母さん、ごめん。

かずさん:帰ってきてくれてありがとな。もっとちょくちょく顔見せてくれよ。

竹本:それじゃ、またきます。

かずさん:また来いよ。電話するよ。

竹本:俺はこの人がちょっと苦手だ。直球ばっかりでものを言って、がさつで、でも優しくて。眩しすぎる。かなわないと思ってしまうほどに。でもいつかきっと。

竹本:あれ、まっくら?何だ、まだみんな実家か。なんじゃ、こりゃ

はぐ:じゃん、見て、野沢菜、特大~

真山:おっ竹本

花本先生:待ってたぞ

森田:竹本、お年玉は

竹本:ありませんよ

はぐ:おかえりなさい

竹本:うん、ただいま

------------------------------------------------------------------------------------------- 花本先生:あんまくうなよ。あっち着いて飯くえなくなるぞ

皆:はい~

山田:これ、おいしい。

竹本:本当?僕にもくださいよ

花本先生:返事はいいだよね

森田:先生~チビモニがト?レだって

はぐ:チビモニじゃない

山田:本当は自分が行きたいんじゃないの

花本先生:なんでこんなことになっちゃったんだろ

(三週間前)花本先生:あ。。。あたてる

竹本:ええ?本当ですか

真山:森田さんがクリスマスにプレゼント交換で持ってきたやつ?

花本先生:30万円!!千円しかなかったのに

真山:さすがは森田さんというべきか

竹本:ことお金に関してだけは鬼のように運が。あっ森田さん、森田さんすごいですよ。あったたんだすよ。あのクリスマスのクジが

真山:バカ

森田:返せー俺のお金。返さないと次に会うのは法廷だぞ。

はぐ:はぐのお金なのに

花本先生:ただ30万で弁護士たてんのか。お前は

森田:俺のお金!!

花本先生:分かった分かった。じゃ、みんなで旅行。これでどうだ。で、なぜか、6人分の旅費を出す羽目になって。しかも俺ただの運転手?30万もいっぺんでばーだし。でもまいっか、はぐも楽しそうだし。

山田:あ、もう、あんたたち!片っぱしからお菓子あけるんじゃないの。それにボロボロこぼしちゃだめじゃない

花本先生:おおっやっとこのメンバーにもまともないい子が

山田:レンタカー返す前に片付けるのは先生なんだからね

花本先生:片付けはみんなでやろうよ

竹本:あ、先生。真山さん夜直接旅館に来るんですよね。せっかくの旅行なのに、就職試験と重なるなんて残念ですね。

花本先生:まあ、でも真山のやつ、あんな面倒くさがりなのに、1人で電車乗りついでまで途中参加なんて意外だよなあ。

山田:マ?ペースは崩されたくないくせに、仲間はずれはいやなんです。よーするに、子供なんですよ。子供。真山は

花本先生:あ、そうか。この子、真山のこと

山田:あ、真山。田村先生が写真室整理するから、自分の写真持って帰れって

真山:うん、あとで行くよ

山田:もう、何でもあとであとでって。捨てられちゃうわよ。写真

真山:それなら、それで別に

山田:自分の作品でしょ?あとでちゃんと来なよ。捨てられても私知らないからね

森田:あれじゃ、もう、今日は帰ってこないな。

山田:え?森田さん真山がどこ行ったか知ってるんですか

森田:あ、この世で真山を走らせることができるやつなんて一人しかいないからな。

山田:どうしてなの?自分の一番好きな人が自分を一番好きになってくれる。ただそのぽっつの条件なのに。どうしてなの?永遠に揃わない気がする。このままずっと、ずっと。

皆:わ~すごい

竹本:お風呂が四つもあるんですって。早く行きましょうよ

山田:わ~かわいい浴衣

はぐ:漆の片口

花本先生:すんません、騒がしくて

女将さん:元気でいいわね。大丈夫ですよ。平日で人も少ない。皆さんご親戚?お父さん一人で大変ね。花本先生:こいつらは生徒です。大学の。しかも独身です。

竹本:やっぱり温泉っていい~

花本先生:竹本、5時半から晩飯だってさ。男部屋の方にみんな集めといてくれるか

竹本:はい

皆:いただきまーす。ご馳走様でした

竹本:真山さん遅いっすね

花本先生:こら、森田

山田:ちょっとなにやってんのよ。そんな高そうな物

花本先生:や、よかった。レプリカだ。これ

山田:でも怒られちゃうわよ。

森田:ええ?そうだ。代わりの描いてはっといてもだめだなあ

花本先生:描くって硬材は

森田:これで

花本先生:醤油?

森田:よし。これでどうかなあ

花本先生:激うま!!しかも醤油で朦朧体?!くれ、この絵俺にくれ

森田:じゃもう一枚描いたら、一緒に謝ってくれる?

花本先生:謝るとも

森田:じゃ描く。二月の裏でいい

花本先生:山水とかできるか

森田:やってみる

真山:ういーす

花本先生:でも醤油ってどうやって保存ずればいいんだ

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